【お役立ち情報】レクリエーションのイベント・行事

レクリエーションのイベント・行事

季節ごとに行っている行事や、レクリエーションの一環のイベントなどをご紹介いたします

介護施設での季節行事は、季節感を味わい人生の節目を感じる大切な機会であり、交流や心身のリフレッシュにもつながります。

施設でのレクリエーションのイベント・行事

ここでは施設で行われているレクリエーションでも季節ごとに行っている行事や、レクリエーションの一環のイベントなどをご紹介いたします。

介護施設におけるレクリエーションのイベント・行事は、季節の移ろいや人生の節目を感じられるとても大切な活動です。

特に施設内におられる高齢者の方々にとっては、季節感を感じることが出来るのが季節の行事です。またイベントなので他者との交流の機会となり、心身のリフレッシュにもつながります。

季節行事レクリエーションの例

※季節クリックしてください

 春の行事

ひな祭り

ひな祭り(3月)

雛人形の飾りつけ、甘酒・ひなあられを楽しんだり、折り紙や千代紙でお内裏様作りなどをしたりして、ひな祭りの雰囲気を楽しんでいます。

お花見弁当

お花見(4月)

敷地内や近隣の桜を見に行く外出します。公園などにお弁当を持ってお花見をしている施設、お花見の帰りに外食などをして帰る施設もあり、車いすの方も参加しています。

※日本アメニティライフ協会では、大型専用車、ドライバーを用意していますので車いすの方も皆様と一緒に外出されています。

鯉のぼり

端午の節句(5月)

施設で大きなこいのぼりを作り施設内に飾っている施設もあります。また、個別に作り、フロアに飾っている施設もあります。その他、柏餅づくり、ちまきのおやつ作りを取り入れている施設や「しょうぶ湯」に入る施設もあります。

 夏の行事

七夕まつり

七夕まつり(7月)

短冊に願いを書いて笹に飾り、星にちなんだ飾り付けを楽しんでいる施設も多くあります。笹などを飾れない施設は壁飾りで願い事の短冊や星飾りなどを作り七夕の雰囲気を味わっている施設もあります。

ヨーヨー釣り

納涼祭・夏祭り(8月)

盆踊り、ヨーヨー釣り、かき氷・たこ焼きなどの模擬店も。利用者様も浴衣や甚平を着てお祭り気分を味わう施設もあります。

流しそうめん

流しそうめん・スイカ割り

涼を感じながら夏の思い出を演出します。準備も楽しみの一環です。
 ビニールシートなどを準備し室内でも行います。流しそうめんなどは、近くの竹林の方から竹を分けていただくなどします。利用者様が長い竹をかこみ、流れて来るそうめんを待ち受けます。

 秋の行事

家族との交流

敬老会(9月)

長寿のお祝い。表彰状や記念品の贈呈、家族との交流イベントなど。

風船リレー

運動会(10月)

介護施設内で、玉入れ、ピンポン玉リレー、風船リレー、車いす競争、輪投げリレーなど。車いすの方も参加しやすい競技が中心に実施します。
また、近くの町内会、学校などの運動会の観覧に出向き地域活動の参加を積極的に行っている施設もございます。

書道

文化祭・作品展(11月)

利用者が作った作品(ちぎり絵、塗り絵、書道など)を展示し、家族や地域住民も招待することもあります。

 冬の行事

クリスマス

クリスマス会(12月)

ケーキやプレゼント、サンタ役の職員との写真撮影など。合唱やハンドベル演奏も人気。外部の方のコンサートなどを取り入れたり、地域の方と一緒に合唱をしたりしている施設もあります。

おみくじ

新年会・書き初め(1月)

近くの神社に初詣に行ったり、施設の一角を神社にみたてお参りをしたり、また施設で独自に「おみくじ」などを用意して、初詣やお正月の雰囲気を楽しみます。またレクリエーションに福笑い・書道など、新しい年を迎える行事をあじわっていただきます。

節分

節分・豆まき(2月)

鬼役の職員に豆を投げて邪気を払う。恵方巻きづくりをして皆さんで実食することもあります。また鬼の面などを工作で作るなどして、節分の雰囲気を味わいます。

イベント・行事の目的と効果

季節感を味わえる

自然や伝統行事に触れ、生活にメリハリが出ます。

交流の促進

他の利用者・職員・家族との交流が自然に生まれます。

心のリフレッシュ

笑顔や驚き、感動がストレス解消や認知機能の刺激になります。

脳への刺激

準備・参加を通して思考力や記憶力を使います。

身体機能の維持

ゲームや体操などで自然に体を動かせます。

施設での季節を問わないイベント

カラオケ大会

普段、レクリエーションで懐かしの歌謡曲や童謡を歌うことが多い中で、自慢の声を披露できる利用者一人ひとりが「主役」になれる特別な場です。マイクを持って、自分の好きな歌を披露することで、自信や達成感を味わうことができます。歌を歌うことが苦手な方も、効く側で手拍子や拍手等で参加し楽しまれています。

カラオケ・合唱の主な効果

① 認知機能の刺激

  • 歌詞を思い出すこと、リズムに合わせることで脳が活性化され、記憶力や注意力の維持に役立ちます。
  • 昔懐かしい曲を歌うことで過去を思い出す「回想法」の効果も期待できます。

※回想法(かいそうほう)とは、過去の体験や思い出を語ることを通じて心身の活性化を促す心理療法・介護技法です。特に高齢者を対象とした福祉・介護の分野で広く活用されています。

②呼吸機能・発声の改善

  • 大きな声を出すことで腹式呼吸が促され、肺活量や発声力の維持・改善になります。また、誤嚥(ごえん)予防にもつながり嚥下機能のトレーニングにもなります。

③ 情緒の安定・ストレス解消

  • 好きな歌を歌うことは気分転換になり、ストレスや不安を和らげる効果があります。歌うことでエンドルフィン(幸福ホルモン)が分泌され、リラックスや満足感につがります。

④ コミュニケーションの促進

  • 合唱やカラオケを通じて共通の話題や体験が生まれ、人とのつながりが深まります。

    一緒に歌うことで孤立感の解消にもなります。

⑤ 自尊心・自己表現の促進

  • カラオケ大会等で、歌の披露や拍手される体験は、「認められた」という喜びにつながり、自信や生きがいを取り戻すきっかけになります。

外出レクリエーション

介護施設の利用者が職員と一緒に施設の外へ出かける活動のことを指します。

行き先は季節の観光地、公園、スーパー、外食先、地域のイベント会場などさまざまです。

よくある外出先の例

公園・花見 季節の花や自然を楽しむ(桜、紅葉など)
買い物  近くのスーパー、商業施設などでお買い物
外食 ファミレス、回転寿司、昔ながらの食堂など食の楽しみ
神社・お寺

初詣やお参り、地域行事への参加など

地域イベント 夏祭り、文化祭、運動会などの見学
工場見学・博物館

食品やお菓子の工場への見学が人気!

イベント運営のポイント

  • 無理なく楽しめるよう個人の体力・認知状態に応じた工夫をする
  • 事前準備やなどで参加意欲を引き出す。その為に利用者様が出来ることを用意する
  • 家族の参加・見学を取り入れることで、施設での生活をご家族様にご覧いただける

室内運動会の車いす競争で勝利した・Bさん

「Bさんは元気な職員との車いす競争で見事に勝ちました」(80代男性)

 普段、介護をしている側の職員が車いすに乗ると・・・思ったように前に進まず、使い慣れている利用者様が勝利!!という場面がありました。

介護施設内の室内運動会の一場面ですが、勝利を手にしたのは、車いす歴2年の施設利用者のBさんでした。
Bさんは入居したときにベッドから一人で車いすに移動することが出来ませんでした。元々体を動かすことが好きな方で昔はスポーツ万能な方でしたが、体の麻痺があり自由に動けなかったのです。
日々の自立支援の介護あり、今では車いすの自走はもちろん、一人で車いすに移動することもお手の物です。
まるで体の一部のようです。

Bさんは運動会のあと、穏やかな笑みを浮かべながら、

Bさん:「まさか自分が、こんなに車いすを自在に操れるようになるなんてさ…。
最初は、ほんとに何もできなかった。ベッドから起き上がるのも人の手を借りなきゃいけなくて、“もう自分の人生は坂道を転がるだけかな”って、少し諦めていた時もあった。

でも、ここの職員さんたちがさ、毎日声をかけてくれて、一緒に少しずつ動いてくれて。

“今日はここまでやってみましょう”、“大丈夫ですよ”って言ってくれて。そうしているうちに、少しずつ自分の体も動くようになってきて気持ちも前向きになってきた。

運動会で職員さんと競争したときは楽しさが先で、気がついたら夢中になっていた、『あれ?勝てるかも?』ってね(笑)。
勝ったときは嬉しかったなあ。やっぱり俺は、昔から身体を動かすのが好きなんだということを思い出させてもらった。
今はもう、車いすも俺の“相棒”みたいなもんだね。これがあるから、自分の生活を自分で動かしていける。そう思えるようになっただけで、自分で体を動かせなかった時から考えると世界がずいぶん違って見えるよ。

この施設に来て、まだまだ自分の未来は明るいって思えているよ。」

と、語ってくれました。

私ども日本アメニティライフ協会は、利用者様お一人おひとりの「その方らしい生活」を大切にし、「できること」を一緒に増やしていく介護を目指しています。皆様が笑顔で、自分らしく過ごせる時間を支えるために、心を込めたケアと、寄り添う気持ちを大切にしてまいります。

この記事は介護福祉士に監修されています

介護福祉士
青木 いづみ

母親の認知症をきっかけに、サービス業から介護の道へ転身。サービス業で培ったコミュニケーション力と、介護職員や施設長としての知識や経験を活かし、入居相談員として家族が抱える悩みに寄り添っています。介護現場の視点、利用者目線、専門知識を基にした丁寧な相談を行っています。