【お役立ち情報】歯科往診

歯科往診

口腔内の様子などを観察し、磨き残しや炎症などが起きそうな箇所を早期に見つけ治療に繋げます。

「食べることは命の源」です。食べ物をしっかりと摂取するためには、健康な歯が必要です。その「歯」を守るためのメンテナンスのプロが歯科医師です。
日本アメニティライフ協会の施設では、月に2回以上の訪問歯科往診を受けていただいております。入居の際に訪問歯科と契約を行うことで利用が可能となります。

歯科往診をご利用されるかた

歯科往診は以下のような方が利用されています。

  • 介護認定を受けている高齢者
  • 介護老人保健施設や介護老人福祉施設に入所している高齢者
  • 障がいがあり身体が不自由な方、病気を持っている方
  • 歯科、口腔外科がない病院に入院している方

歯科往診では、日頃から施設で口腔ケアだけでは取り切れない汚れや処置、治療を行います。また、口腔内の様子などを観察し、磨き残しや炎症などが起きそうな箇所を早期に見つけ治療に繋げます。

毎日、施設では安全にお食事が召し上がれるように、食事の前のケアとして「口腔体操」を行い、また食後には「口腔ケア」のお手伝いをしていますが、施設で行うケアは予防のお手伝いです。

施設にいながら治療やケアを受ける

実際に歯が痛い、歯茎が腫れている、嚙み合わせに違和感、食べ物が噛みづらいなどの症状の治療を行うのは、歯科医師です。歯科往診は施設に入居され、介護が必要な方が施設にいながら通院することなく、治療やケアを受けることができます。

虫歯の痛みの治療はもちろんですが、高齢者に増えていくのが歯周病です。歯周病の予防も含め治療も行い、いつまでも安心しておいしいお食事が召し上がれるよう、また、高齢者の方に起こりやすい誤嚥性肺炎のリスクを少なくできるように丁寧にケアや治療にあたります。

利用者様の中には、「私は歯がないから口腔ケアや歯医者の往診は必要ない」を思われている方もおられますが、実は歯がなくても、歯周病は歯茎やその下の歯根に起こります。歯がない=口腔ケアは必要ないではないのです

むしろ、口腔ケアをしないうちに歯茎や歯根の痛みで食事ができなくなったり、進行して敗血症になり全身へ影響する症状になったりしてしまう場合もあるため、口腔内の清潔を保つため、歯科往診での定期的なチェックや治療をお勧めしています。

歯科往診での定期的なチェックや治療

歯科往診の際には下記を中心にチェックを行います。

  • 歯茎に炎症や痛みはないか?
  • 嚙み合わせがしっかりできているか

また、義歯(入れ歯)を使用している方のケアも行います。

歯がない方と同様、ご自分の歯でない部分はケアを行わなくてよいと思われる方も、時折いらっしゃいますが、ケアを怠ると、歯茎を傷めてしまったり、義歯と歯茎の間に物が挟まりやすくなったりすることが増え、口腔内の保清が保てなくなります。

そのため、義歯を使われている方の往診では以下のチェックを行います。

  • 義歯がしっかりと合っているか?
  • 義歯に破損、または破損しそうな箇所はないか
  • 義歯がすり減っている、その他変形している箇所はないか

歯茎など口腔内も生活の中で変化が出てきます。体調不良などがあり、しばらく義歯をつけなかっただけでも、口の中に違和感などが現れる場合や、使っているうちに噛み合わせが合わなくなった場合は、調整なども行っています。

義歯は長く使うものです、中には破損をしてしまう場合があります。つけ外しの際に破損する場合もあれば、洗面台などに落としてしまい、破損してしまう場合があります。それによって状況に応じた義歯を作りなおす必要がある場合もあります。その場合も歯科往診で義歯を作り直す対応が可能となっております。

この記事は歯科医師に監修されています

昭和大学歯学部卒業
医療法人社団あさがお会 法人統括診療部長

佐藤 守 先生